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116. 皿屋敷異聞 リターンズ
 〈春喜さま〉

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  江戸時代に広まったとされる怪談『番町皿屋敷』。 家宝のお皿を割ってしまったために主人に殺されてしまった女中のお菊さんが、夜な夜な井戸から出てきてお皿を数える物語です。 一ま~い、二ま~い、三ま~い・・・ 恐ろしげな声で語られて肝を冷やした覚え、ありませんか? 昭和世代だけですか? 高知に残る皿屋敷伝説 高知にも皿屋敷伝説がいくつか残っています。 今回はその中のひとつ、南国市篠原にある「春喜さま」という祠に伝わるお話です。

115. 魚の精、人に恋をするの巻

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  『(ひざが)死ぬまでに見たい絶景』の回 でお邪魔した土佐清水市。 用事ができたので、2ヶ月ぶりのリターンズ。 土佐清水は、ユニークな風景がいくつもあるので見応えがあるんですよ。 ただ、ざまに遠いがやけん(←土佐清水の方も使う幡多弁。すごく遠いの意) 遠いけどおすすめの竜串 高知市から土佐清水市中心部まで、およそ2時間半。 今回訪れた竜串(たつくし)は、そこからもう30分ほどかかります。 移動で3時間はもったいないなんて言わず・・・ 同じくらいの時間で渋谷まで行けちゃうとか言わず・・・ この風景を見てほしいなあ。

114. 天翔る石船
 〈天忍穂別神社 〉

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  昔々、神さまが乗られた石船が降り立ったところにある神社                        なんと神秘的な伝説でしょうか。 鷹が飛んできたり、御幣が飛んできたり、蹴られた竜が飛んできたり、今までも飛来パターン様々ありました。 神さまが大空を石船でやってくるなんて、これまたドラマチック。 安直なイメージで浮かんだTOKIOの『宙船』を口ずさみながら出発です。 石船さまを訪ねる その神社の名は、天忍穂別神社(あまのおしほわけじんじゃ)。 石船さま、石船神社とも呼ばれています。 高知市中心部から車で30分くらいのところにある香南市香我美(かがみ)町にあります。 このあたりのミカンは美味しいことで有名。 「ミカン狩り」の看板もいくつか見かけましたよ。

113. (ひざが)死ぬまでに見たい絶景

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  いやはや、木立の間をくぐり抜けるとこんな絶景が広がっているなんて。 テレビや写真で見たこともあるのに、まさかここまでとは。 360度見渡してみなければ分からない迫力。 確かに拝みたくなるような雄大さです。

112. 悲劇の宰相か、はたまた鬼か

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  「米不足」「米の値段が高騰」という文字が、ニュース記事をにぎわせております。 最近の天候不順は深刻です。 そんな中、高知市の春野地区を通りかかったとき、実りかけた稲がそよそよと揺れている風景が広がっていました。 400年ほど前に、荒地に用水路を作る指揮をとった野中兼山さんと、実際に働いてくれた多くの人々に感謝やなあと、しみじみ思いました。 野中兼山さんのこと 山内家と親戚関係だった野中兼山さんが、土佐藩執政の座についたのは22歳。(一説には17歳) 他の年長者を差しおいてですから、さぞかし周りは面白くなかったことでしょう。 財政を確立するために、新しい田んぼを作り年貢を増やそうと仕事に邁進していきます。

111. この世のたごりは、わしがあの世へ

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  たごるのは、つらい 百日咳が流行しています。 激しく咳き込んだり、咳症状が長引いたり。 咳って体力使うので、しんどいんですよね。 家族などに咳の発作が起こっても背中をさするくらいしかできない、というのも辛い。 早く良くなるようにと願う日が続きます。 その気持ちは、昔も今も変わらないようです。 ご利益が「百日咳」や「たごり」という神さまが、高知県内あちらこちらおわします。 「たごり」とは、土佐弁で咳のこと。 咳が出るという動詞になると「たごる」になります。 今回は、「たごり」の神さまのひとつを訪ねてみることにします。 その神さまがおわすのは、奈半利町。 高知市から、車で1時間20分ほど東に行ったところにあります。 列車のごめん・なはり線の終点でもあります。 列車なら高知駅から約1時間半です。 ちょうど昨日、奈半利にすてきなゲストハウスがあるという情報を仕入れたところです。 『junos(ユノス)』さんっていうんですって。 古民家ですってよ。 『junos』さんのページはコチラ 懐の深いたごりの神さま たごりの神さまの話に戻りましょう。 その昔、勝道というお坊さんが喘息で、たごってたごって亡くなったそうです。 そして亡くなるときに、 「この世のたごりは、わしが全部あの世へ持って行ってやろう。」 と言い残したのだそうです。 「たごりで苦しむ者がいたら、わしに治してくれと願うがよい。」 と。 苦しい思いをしながら、他の人のことを思いやれるなんて。 さすがお坊さん。 頼り甲斐がありそうです。 奈半利町へ その勝道さんのお墓が、奈半利町の中里の極楽寺というお寺にあるのです。

110. 仁淀川のほとりで機を織る

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  令和7年7月7日とゾロ目日だった今年の七夕。 みなさん、何かお願いごとしましたか? 機織りが気になる 七夕の織姫さまといえば、機織りをしています。 恩返しをする鶴も、主に気に入られてしまい淵に落ちて帰ってこない娘さんたちも、ときには山姥も、みんな機で布をを織っています。 そして、たとえばお葬式から帰って喪負けをしないためとか、何かから身を守るおまじないに機織りの道具が使われたりもしていたらしいです。 伝説におまじない・・・身近な仕事でありながら、なにか神聖な感じがするんですよね。