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112. 悲劇の宰相か、はたまた鬼か

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  「米不足」「米の値段が高騰」という文字が、ニュース記事をにぎわせております。 最近の天候不順は深刻です。 そんな中、高知市の春野地区を通りかかったとき、実りかけた稲がそよそよと揺れている風景が広がっていました。 400年ほど前に、荒地に用水路を作る指揮をとった野中兼山さんと、実際に働いてくれた多くの人々に感謝やなあと、しみじみ思いました。 山内家と親戚関係だった野中兼山さんが、土佐藩執政の座についたのは22歳。(一説には17歳) 他の年長者を差しおいてですから、さぞかし周りは面白くなかったことでしょう。 財政を確立するために、新しい田んぼを作り年貢を増やそうと仕事に邁進していきます。

21. お月さんももいろ

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二日後の満月は『ピンクムーン』だと騒がれていた4月終わり。 潮は、最高の大潮。 これは磯遊びに出かけねば。 高知県の中でも、とりわけ海が綺麗な大月町へ! 浜辺を歩いていたら、小さいけれども怪しい物を発見。 海藻のこびりついたグレーっぽい物体。 動物の骨のようであり、金属のような重さであり。 海遊び歴は長い一族なのですが、みんな首をひねります。 捨てるか、持ち帰るか・・・。 骨だったら気持ちが悪いし・・・。 一番若い甥っ子の「珊瑚じゃないか」の一言で、みんなの目の色が変わりました。 家に帰って触ってみたり、匂ってみたり、グーグルで調べたり。 とうとう、少しやすりをかけてみました。 赤色です!うぉぉ珊瑚確定。 白くなった珊瑚はよく見かけますが、赤は初めて。 小さなカケラでも、珊瑚となるとワクワクするものですね。 ところで、『お月さんももいろ』という歌があります。 ちょうど珊瑚を見つけた大月町小才角あたりに、古くから伝わっている歌です。 お月さんももいろ だれが言うた  あまが言うた あまの口ひきしゃけ なかなか物騒な歌です。 江戸時代、珊瑚はご禁制の品のひとつ。 土佐では珊瑚が採れることは秘密中の秘密だったようです。 採ってもいけない、拾ってもいけない、口に出してもいけない。 カケラを拾っても言いたくなるのに。 口なんか閉じてられない。 ひきしゃかれたくないけど、しゃべりたい。 この歌を元に、松谷みよこさんが絵本を作られています。 『お月さんももいろ』 歌がネガティブですから、やはり少し悲しいお話です。 悲しくて美しい絵本、よかったらぜひ。 歌の中の「お月さんももいろ」が「お月灘ももいろ」だという説もあります。 小才角あたりの海を、お月灘と呼んでいたそうです。 お月灘が桃色に輝くほど、珊瑚が透けて見えていたのでしょうか。 明治維新でご禁制が解けてから、大月町では珊瑚漁が盛んに行われたそうです。 乱獲により、ほぼ中止になってしまったようですが。 温暖化など、珊瑚には厳しい状況の昨今。 綺麗な海こそ宝物。 豊かな海でいてほしいものです。 ももいろお月さん(ピンクムーン)が昇る頃、『お月さんももいろ』の歌が伝わる浜で、珊瑚のカケラを見つけたお話でした。

16. なんだか凄い、月山神社

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月山神社へ出発   前々から行ってみたかった、大月町の月山(つきやま)神社に行ってきました。 役小角が、この山で月形の霊石を発見して祀ったのが始まりと聞き、俄然興味がわきまして。 しかも、パワースポットだとか!? 民俗心をくすぐられまくりです。 いつものように、特に下調べせず出発しました。 しかしながら、思っていた以上の山道。 古いナビが教えてくれる道は、行き止まり。 スマホは圏外。 下調べって、大事ですね。 山の中に突然現れた神社は、まさかのポツンと一軒社。 昔々なら、何かに化かされてるかもと疑うところです。 お社が二つあり、ひとつは月山神社、もうひとつは大師堂です。 神社に大師堂・・・そう明治の廃仏毀釈まではお寺。 『守月山月光院南照寺』という真言宗系のお寺だったのだそう。 そして、八十八ケ所の番外札所なのだそうです。 八十八ケ所番外札所 八十八ケ所というのは、弘法大師が定めた印象ですが、諸説あるようですね。 もちろん、弘法大師は深く関係しています。 四国は昔から修行の場だったらしく、弘法大師も回られて修行しておられたそうです。 後の世になって大師ゆかりの地の中から八十八ケ所を選んで回るようになった・・・とかなんとか。 八十八ケ所以外の修行の場が『番外札所』になるのですね。 『別格二十霊場』と呼ばれる番外札所もあるらしいのですが。 別格って何だろう?素朴な疑問。 ちなみに、月山神社は二十霊場に入っていません。 番外札所と呼ばれるところは、二十といわずあるようです。 月山神社は、番外札所と聞いて納得させられる雰囲気。 番外札所、気になります。 八十八ケ所めぐりながら番外札所もめぐったり、札所めぐりを終えてから番外札所をめぐったり、色々のようです。 お遍路道保存に、大月小学校の生徒さんたちが毎年手入れをして、メッセージボードを取り付ける活動のニュースを見たことがあります。 すばらしい取り組みだと思います。 車でも心細くなる山道、のどQもメッセージボードを見つけて励まされましたよ! 二十三夜の月待 弘法大師とのゆかりは、大師が月形の霊石の前で二十三夜の月待の密供をしたことにあるそうです。 月待って、現代ではほぼ聞いたことがないですね。 月待行事とは、十五夜、十六夜、十九夜、二十二夜、二十三夜など...