ヨネス柿
富有柿、次郎柿、筆柿・・・
柿にも色々ありますが、ヨネスなんて名前の柿、きっと初耳でしょう。
高知県いの町の池ノ内地区に伝わるヨネス柿。
この柿が、ちょっと面白いんです。
ロシアンルーレット的というのでしょうか。
ドキドキの柿なのです。
甘いか渋いか食べて見ないとわからない。
全部食べごろに見えるのに。
時々渋いのに当たってしまう。
毎年食べているのに、渋を当ててしまうのは笑えますが。
「根性の悪い人が食べると渋い」
地元では、そんな冗談もかわされています。
別名『池ノ内柿』ともいわれていて、甘柿の原種なのだとか。
『木練り』という種類のようです。
なんだか少し珍しいものの予感がします。
(↑柿の種類が複雑すぎて、途中でやめたので予感だけ)
柿という果物は、生態がちょっと面白いんですよ。
遺伝的には、ほぼほぼ渋柿になるのだそうです。
美味しい柿だったら、種を植えてしまいそうなのですが。
でも、待っているのは、渋柿だらけの残念な未来・・・
つまり、『猿かに合戦』でカニが植えた種は、おそらく渋柿に。
しめしめ、意地悪な猿は渋柿を食べるはめになるということ。
顔をしかめる猿を見て、カニは大笑いしましたとさ。
・・・じゃあ話が面白くないですけどね。
ヨネス柿の歴史は、江戸時代までさかのぼります。
300年ほど前、池上久米助(なんと読むのだ?)さんと、米助さんの親子がおりました。
ある日、出先で食べさせてもらった柿がそれはそれは美味しくて忘れられませんでした。
次の春、枝をもらってきて植えたのが始まりとされています。
隣の客はよく柿食う上に、枝までもらう客だ・・・ですね。
米助・・ヨネスケ・・・
そう、ヨネスというのは米助から取った名前なんです。
ちょっと洒落た響きだと思っていたら、なんと米助の愛称。
当時は、なぜか「~助」の「け」を抜いて呼ぶこともあったみたいで。
県下には、しんすけさんを祀った「シンス」地蔵などもあります。
ホンダケイス、マツザカダイス、カミキリュウノス・・・
ちょっと並べてみました。
さて、ヨネス柿。
30年ほど前までは、池ノ内地区に大きな原木が二本残っていて、いの町の文化財になっていたそうです。
一本は台風で、もう一本は老朽により倒れてしまったということですが。
幹が2.3mあったらしいので、かなりの大きさです。
見たかったな、残念です。
今でも庭にヨネス柿のある家もあり、生き残っていますよ。
ヨネス柿 |
この柿、やはり米助さんが感激しただけあって、なかなか美味しいと評判です。
いの町のサイトにも、
「実の大きさ、質、甘味、汁液など、いずれも最もすぐれた品種で、一度食べると誰もがその味の良さを激賞するといわれています。」
と出ています。
渋いのを当てる事があっても、やめられない訳です。
昔は、庭に柿の木が植えられてるのも多かったですよね。
市場には出てこない、ご当地の美味しい柿というのが各地に存在するのでしょうね。
ぜひヨネス柿も受け継がれていって欲しいなと思います。
『ヨネス柿、おかわりの巻』もありますよー!
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