31. 君の歯は。

 

歯が抜けたら、どうしてましたか?
もちろん子供の頃の話です。
確かに最近、加齢で歯が抜けてしまった話を聞くようになってきましたが。

歯ぐきに自信がないので、いつまで保てるか心配です・・・。
・・・違う違う、乳歯の話です。




高知市で生まれ育った奥様方(70代)に聞くと、
「ネズミの歯と生え変われ」
と言いながら、屋根に投げていたそうです。



高知県の西部、宿毛市の方では少し違っていました。
上の歯が抜けたら、床下に投げ入れながら、
「ネズミの歯より早よ生えろ」

下の歯が抜けたら、屋根に投げながら、
「スズメの歯より早よ生えろ」
と言うと教わりました。



屋根に投げるけれども何も言わない、という人も結構いました。
下の歯は屋根に、上の歯は床下にバージョンの方も、そこそこいます。
小さい頃の話なので覚えてなかったり。

そりゃそうですよね。



東京や名古屋出身の方(40代)に聞くと、
「ネズミの歯と取っ替えろ」
と言っていたそうです。




基本的にネズミなのですね。

取っ替えたいものでもないですけどね・・・
でも、ネズミの歯って一生伸び続けるのだそうですよ。
ネズミって、びっくりするようなものも齧りますよね。
プラスチックとか、木とか。
電気のコードを齧られて漏電、って話も聞きますし。
強いとなると、取っ替えもアリなのか。



実は、世界各地でも何かしらの習わしがあるようです。
そして、ネズミに関するものも多い。



アジアでは、屋根や床下に投げるというのが多いようです。
アメリカ大陸やヨーロッパでは、枕の下に入れておくと妖精がお金と替えてくれるのでそうです。
妖精さんが出てくるなんて、おしゃれ。
でも、実はそれがネズミの妖精だったりする国もあるんです。

ネズミとなるとおしゃれ感はないですね。
でも、お金に替わったら嬉しいなー。
近い将来、歯が抜けた喪失感を、妖精さんが補ってくれたらいいなー。




変ったところでは、ジャマイカの話。
ゴロゴロウシという怖い牛が、自分と歯をさらいに来る。
そこで、缶に歯を入れてガチャガチャうるさい音を立てると、牛が近寄れないのでそうです。
歯が抜けて痛い上にホラー 笑
眠れなくなるじゃないか。

眠れなくなるジャマイカ。



あと、ちょっと面白いのが、トルコ。
両親が、夢の場所に埋めるのだそう。
お医者さんになって欲しかったら病院に、大学に言って欲しかったら大学に埋めてくるのだそう。
敷地を勝手に掘り返す大人たち。
完全に不審者 笑
「病院に埋めたから、お医者さんになってね」
という言霊を貼り付けられるような気もします。



他の国々のことも、『はがぬけたらどうするの?』(セルビー・ビーラー文/ブライアン・カラス絵)という絵本に載ってます。
所変わればって感じで面白いですし、共通してることも多くて不思議です。



今は、おしゃれな入れ物もあって、残しておく事もあるようです。

現代の日本では、屋根や床下に投げるなんて現実的ではないですもんね。




ネットで見かけて衝撃的だったのは、乳歯の立体模型。
この記事に出てました。

この発想は、なかったなあ。
ゴロゴロウシもビックリしそうな出来ばえです 笑




そういえば、悪夢を見たときのおまじないが、歯の抜ける夢には効かないというのを読んだ記憶が。

なんでだろう。

悪夢を見たときのおまじないの話もよろしくです→『悪夢よ、さようなら』

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