伝説巡りをしていて、「山姥」とつく地名があちこちにあるのが気になり始めました。
住んでいたといわれるところも多く、さまざまな伝説が残っています。
滝や断崖、岩などに住み、飛ぶことができるとされる山姥。
金太郎のお母さんも山姥なんですよね。
昭和世代にはおなじみだったアニメのひとつに『日本昔ばなし』があります。
日本各地に伝わるお話を、毎週2つ放送してくれていました。
その『日本昔ばなし』のインパクトが強かったので、山姥といわれて思い出すのは、赤茶色のぼさぼさ髪でガタイが良くてお餅食べている姿になってしまっています。
山姥とは何なのか、山姥の風貌はどうなのか。
答えなど出るわけはないんだけど、興味は尽きません。
高知県にも山姥話はいくつもあります。
と言うわけで、お宅訪問してみることにしました。
山姥さん、お邪魔しま~す!
今回お邪魔するのは、南国市岡豊にある毘沙門の滝です。
この滝の入り口の右側の大岩にお住まいになっていたそうです。
毘沙門の滝は『龍王院』という縁切寺の近くにあるようなので、お寺を目指します。
縁切寺という響きからひっそりとした雰囲気を想像していたのですが、ものすごくピカピカした印象のお寺が現れてびっくりしました。
山の中の神社に慣れた目には、眩しいくらいです。
『龍王院』の前に大きな池があります。
池の向こう側に見える滝、あれが毘沙門の滝のようです。
「パワースポット」と書かれてあるので、何かしらパワーをいただけるのでしょうか。
冬場で雨が降っていないため、滝の水は少なかったです。
高さが約30m、三段の滝です。
水量が多いときは、もっと見ごたえがありそう。
池の整備は昨年終わったばかりだそうです。
きれいなので入りやすいのですが、谷間にあるので昔はもっと近寄りがたい雰囲気だったのではと想像します。
「滝の入り口の右側の大岩」というヒントをもとに来てみたわけですが、まず滝の入り口が分からない・・・
ちょっと山姥さんのお住まいが特定できませんが、右側の岩あたりだったのでしょうか。
毘沙門の滝から山を少し登ったところに『媼婆ケ岩(おんばがいわ)』という岩があるらしいです。
名前からすると、こっちも怪しい香りが。
調べてみなければですね。
1月7日の高知新聞に毘沙門の滝のことが出ていました。
中段あたりに、竜がこの滝を駆け上ったときに付いた足跡が残っているとのこと。
竜に山姥、その上パワースポット。
伝説マシマシ。
滝のそばに滝本神社と毘沙門堂がありました。
毘沙門堂は、四国霊場八十八カ所の第29番札所国分寺の奥の院なのだそうです。
弘法大師まで登場ですよ。
伝説てんこ盛り。
パワーもいただけそうですね。
毘沙門堂 |
ついでの話。
山姥といえば、香北町西川の大山祇神社の御神体は山姥のしゃれこうべらしいです。
(一説には山爺)
行ってみたい!ってなりますよね。
でも続く言葉が、「もし宮の林の木を切ったり折ったりした時や、火のけがれがあるものが参拝した場合は直ちに祟った」なのですよ。
「直ちに」って。
恐ろしくて、好奇心も直ちにしぼんでしまいました。
山姥さんのお宅訪問、次回もお楽しみに〜
参考文献 : 桂井和雄さん著『土佐の傳説』、南国市史、香北町史、土佐史談
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